「数」の思い出  数唱と勘定と「だるまさんがころんだ」

「3×5≠5×3問題」のマイブーム、まだ続いてます。
これって、やっぱり何かのトラウマなのかもしれません。*1
 今は、国立教育政策研究所のHPで全国的な学力調査の問題別正答率や解説などを読んだり、kikulogにUPされた記事のコメント欄での応酬を読んだりしながらボチボチ考えています。


 今日はちょっと話が本題からそれますが、私の「数」と計算の思い出話を書いておきます。九九を覚えたときの記憶(部分部分しか覚えてないのですが)もあるんですよ。


 私は「計算」というものが苦手・・・というか苦痛です。いや一桁の暗算はいいんですが、桁数が増えた筆算をするのがだめ。項が多くなるのもだめ。ミスが多いんです。もっとさかのぼると数を数えること、数を順に唱えることも大変でした。落語の「時そば」じゃないんですが、途中で気がそれてどこまで唱えたか忘れてしまうし、数えているうちに目がずれてわからなくなることもしばしば。これは今も変わりません。*2

 数えることそのものに苦手意識がありましたから*3、何かを数える時にも、できたらなるべく「数える」回数を減らしたほうが間違いが少なくてすむ。
 「二の四の六の八の十」「ニィのシィのロォのヤのトゥ」と二つずつ数えることはたぶん小学校就学のちょっと前に覚えました。保育園で数字の練習をしたこともかすかに覚えていますが、それよりも、実家が自営業だったので、夜、祖母がおつりの準備に10円玉を10個ずつの山につくるのを見て手伝いながら(・・・実際には邪魔しながら・・・でしょうね)覚えました。これ、メロディがついているのがいいんですよね。手元は二つずつでこれは目で見て確認しながらできます。そして、数えるのはメロディの力を使っているので、私にとっては一つずつ普通に数えるよりもずっと楽でした。頭にかかる負担というか、ストレスが普通の数え方よりもずっと少ない。
 その延長線で「5、10、15、20、25、30・・・」という数え方も覚えました。5の倍数の数列を使った数え方。5つのかたまりは目で把握できますから、「にのしのろのやのと」と同じメロディをつけて数えます。4よりも6よりも5の方が目で見てわかりやすかった。たぶん2つと3つに分けて見ていた・・・今もそう見ている・・・と思います・・・


 お風呂で湯船につかりながら100まで数える、というのをやっていたのもたぶん同じころか小学校1年生のうちです。まだ妹が生まれていないころだから。これがなかなかうまくいかない。上に書いたように途中で忘れてしまうのでそうするとはじめからやり直したりします。のんびりつかっていて気持ちよいときはいいのですが、楽しみにしているアニメ*4があったりするとそうそうのんびり入っているわけにもいかない。

 あるひ、ふと思いつきました。
 「そうだ!『だるまさんがころんだ』で、いいんだ!」

 『だるまさんがころんだ』は鬼が後ろを向いてそう唱えている間に移動して、鬼が振り向いたときにはピタッと止まり、その繰り返しで鬼に近づいていく遊びです。
 『だ る ま さ ん が こ ろ ん だ』は10音ですから、指を折りながら一音ずつこの言葉を唱えると10数えたことになります。そして、最初の音である『だるまさん』の『だ』のときだけ指をおると10本の指で10回『だるまさんがころんだ』を唱えることができますから、10、20、30、40、50、60、70、80、90、100数えたのと同じことになる、という理屈です。私と3つ下の弟と一緒にお風呂に入っていた母にその考えを言ったら、それはずるい、と笑われました。数えていないというのです。確かに数字は数えていないんですけど。母は私が数えている間に弟の身体を洗ったりしていましたから邪魔だったんじゃないかと思いますけどね。まぁゆっくり温まってお風呂から上がるのだったら問題ないわけで、それからは「だるまさんがころんだ」で湯船につかってました。
  
 
 2年生で九九が始まったとき、二の段は「にのしのろのやのと」でさっくり覚えました。五の段も「5、10、15、20、25、30…」があるから楽勝です。3の段と4の段は何度も足し算をして覚えていきました。でも足し算の繰り返しをしていくうちにやっぱり計算違いがでてきたりするので3×7、3×8あたりになってくるとだいぶ辛くなってきます。「さんしち21」「さんぱ24」「ししち28」「しは32」はかなり苦労しました。でも逆に「さんく27」「しく36」はそれぞれ「30−3」「40−4」で出してしまうので楽でした。「六の段」「七の段」「八の段」はそれぞれ逆順をつかって計算。逆順ができない大きな数の部分だけ足し算していました。それまでに逆順でも同じ答えということは気がついていたのでしょう。それでもやっぱり「ろくしち42」「ろくは48」「しちしち49」「しちは56」は覚えるのに苦労した記憶があります。あやふやになってくると足し算をしたり数字のかたちや並びで覚えようとしたりしてました。「九の段」になると全部が逆順ででますが、素直に逆順の掛け算を使うのではなくて「20−2」「30−3」「40−4」ということを手がかりにして覚えた記憶があります。自分にとっての計算しやすさ、というか、計算まちがいをしにくい形というのがあったんですよね。
 なんで「10×2=20」「10×3=30」・・・をわかっていたかと言えば、そりゃ、10円玉が2個なら20円、3個なら30円ですから。



 ちょっとした思い出話です。苦労したところは覚えてるもんですよね。もうかれこれ40年(+α)ほど前の話なんですけど。 

*1:「『○○ずつ』のトラウマに違いないww」と隣で連れ合いが笑ってます。

*2:手計算だけじゃなくて電卓を使うのも苦手です。違うキーを押してしまうこともあるし、どこまで打ったか忘れてしまうこともあるし。学生時代に学食でアルバイトしたことがあるのですが、レジ打ちはダメでした。ちょっと混んで来ると打ち間違えるし間違えると頭が真っ白になるし。頼み込んでレジははずしてもらってもっぱら皿洗い専門になりました。表計算ソフトは私にとって救いの神です。エクセルだったらどこまで打ったかが画面に残るので確認できます!

*3:で、実際によく間違える

*4:そのころは「アニメ」とは言わなかったですよね。「テレビマンガ」でしたw